天狐の守護


「魏扇!」



「なんだ、潤陽。声が大きい。」



「あ、いやなんでもない」



魏扇の分の三色団子食べちゃった事謝ろうと思ったけどめちゃくちゃ怒りそうだからやめとこう。



「あら。魏扇さん。おかえりなさい。今日は三色団子を買ってきたの。食べてください」



綾がそう言った。


って、やばい。やばいやばい。
団子勝手に食べちゃったのバレる!なんとかして誤魔化さなきゃ…。


今の綾には、魏扇の姿が見えているのだ。


それは、伊達が綾に術をかけ、見えるようにしたからだ。

勿論、潤陽の父親、義孝【よしたか】にも同じ術がかかっている。


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