DISTOPIA EMPEROR―絶対王者は破滅を命ず―
対等に付き合える相手に飢えている、かもしれない。
支配関係でも敵対関係でもない相手が、おれにはめったにいない。
おれは生まれながらの王さまで、仲良くなりたいと思った相手を無意識のうちに服従させてしまうから。
このチカラ、呪いに近いんじゃないかとも感じる。
ため息をこっそり、一つ。
疲れてるわな。
やっぱ寝なきゃダメだ。
ちょっと頭が痛い。
お高い航空会社のフライトは、エコノミークラスでも快適な座り心地だった。
キャビンアテンダントも親切だった。
高価なモノにはそれだけの価値がある。