DISTOPIA EMPEROR―絶対王者は破滅を命ず―


「きゃんっ! ご、ごめんなさい!」



黒髪ショートボブの、色白な子だ。


華奢な体つきで、めくれたスカートから、ほっそりした太ももがのぞいている。



目を惹かれた。



かなりの美少女。


姉貴とは全然違うタイプってのがいい。


塗れたような大きな黒い目が印象的。


純然たる東洋系の美少女ってやっぱいいよなーって、西洋人みたいなことを思ってしまった。



「だいじょぶ? どっかケガしてない?」



おれは女の子の前に膝を突いて、ニッコリしてみせた。



女の子はクルッと表情を変えた。


清楚そのものな外見に反して、しゃべり方はよく弾むし、元気のいい子みたいだ。


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