DISTOPIA EMPEROR―絶対王者は破滅を命ず―


「おもしろいほどあっさり集まっちゃうもんなんだね~。運命が動き出したって感じ? おれは長江理仁。青龍ちゃんのおっしゃるとおり、朱雀だよ」


「安豊寺鈴蘭です。こっちは、同じクラスの平井さよ子。わたしにチカラがあることにすぐ気付いて、

何か困ったことがあったら頼ってほしいって、友達になってくれたんです。さよ子も宝珠を預かる家系の子だから」


「その宝珠って、四獣珠じゃない別系統のやつだよね?」



おれの確認に、さよ子はうなずいた。



「うちのパパのは、四聖獣と直接は関係のない宝珠です。宝珠には、すごくたくさんの種類があるんですよね。

陰陽とか、四方とか、五行とか、十干とか、十二支とか、二十八宿とか。それで、均衡し合う母数が大きいほどチカラが弱くなる」


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