DISTOPIA EMPEROR―絶対王者は破滅を命ず―


【そーいうこと。おれらの四獣珠は四で均衡してるから、けっこうランクが高いんだよね。

そのぶん、宝珠が起こせる奇跡の規模がデカいし、おれら預かり手のチカラも強い。

四獣珠より上にあるのは陰陽の二極珠くらいなもんだって、うちの古文書に載ってた】



鈴蘭は緊張の面持ちだった。胸のあたりでギュッと手を握る。



「長江先輩、ご存じですか? 瑪都流《バァトル》の煥先輩もチカラを持っているみたいなんですけど、四獣珠だと思うんです。

煥先輩を見ると、青獣珠がドキドキして騒ぐのがわかるから。でも、わたし、直接には確認できてなくて」



「何でそう自信なさげなの? おれの朱獣珠は、すぐわかったんでしょ?」


< 178 / 405 >

この作品をシェア

pagetop