大好きな先輩は隠れ御曹司でした
言い切られると、こだわっていた自分の方がおかしい気がしてくる。光希は反論の言葉が出なくなった。
「でも、叔父さんの事は言っとくべきだったと反省してる。同じ会社のトップが恋人の親戚ってやっぱり知っときたいよね。ごめん」
謝ってくれてはいるけれど、光希が言いたかった事とは論点がズレている気がする。それが歯痒くてモヤモヤして、文句を捻り出した。
「じゃあ、じゃあ、いつかの日曜日にお洒落して出かけた時は?どうして理由を教えてくれなかったのよ?」
「あー、あれは……恥ずかしかったんだよ。だってそろそろ三十歳になろうかって男がフォーマルな格好して家族と食事なんてさ。うちは母親がそういうの好きでたまに付き合わされるけど、一般的じゃないのは分かってるし」
「でも、叔父さんの事は言っとくべきだったと反省してる。同じ会社のトップが恋人の親戚ってやっぱり知っときたいよね。ごめん」
謝ってくれてはいるけれど、光希が言いたかった事とは論点がズレている気がする。それが歯痒くてモヤモヤして、文句を捻り出した。
「じゃあ、じゃあ、いつかの日曜日にお洒落して出かけた時は?どうして理由を教えてくれなかったのよ?」
「あー、あれは……恥ずかしかったんだよ。だってそろそろ三十歳になろうかって男がフォーマルな格好して家族と食事なんてさ。うちは母親がそういうの好きでたまに付き合わされるけど、一般的じゃないのは分かってるし」