大好きな先輩は隠れ御曹司でした
「叔父さんが小笠原会長で、お父さんは銀行の重役なんでしょ?麻里子、玉の輿だよ!」

「もうっ!玉の輿なんて、気が早いわよ。でも狙い目なのは事実よね」

「ってことはさ、麻里子、本気出すんでしょ?そしたら岡澤さんが落ちないわけないって」

「まーね。実は結構、自信あるのよ。来週のイギリス出張もちょっと粘ったら、すーぐ同行出来る事になったし」

「そうなんだ。じゃあ、岡澤さんも悪い気してないって事だね」

「ふふっ。イギリスでもうちょっと親密になれたら、偶然装って同じマンションに引っ越しちゃうのもありかなーって。帰りに不動産屋行ってみるつもり」

「さっすが、麻里子は行動力あるぅ」

「だから今日は忙しいのよ。出張で岡澤さんに見せる私服も買いに行きたいし。あ、そうだ!派遣の子に私の仕事振っちゃおうかなぁ」

「あははっ。麻里子ってば、そういう悪知恵も働いちゃうんだからぁ」
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