傷だらけの君は
ですよね……
うなだれると、視界に自分の髪が入ってくる。
全然意識したことなんてなかったし、こうやって見ても綺麗だとは特に思わなかった。
髪が褒められたことじゃなくて、沖田さんに褒められたことが嬉しかったんだ。
綺麗、綺麗かぁ……
「へへ」
「その状態で笑ったら怖いよ」
だって嬉しいんです。
なんて言ったら彼はまた呆れたように、だけどすこしだけ眉を下げて笑ってくれた。
馬鹿じゃないのって。
「じゃああたしも、永倉さんたちの仲間になれますかね」
「それ本人に言ったら泣くから絶対言うなよ」
沖田さんも三馬鹿って言ってたのに。
なんだかおかしくなって、お互いに笑い合う。