傷だらけの君は

「というと？」


こんなとこって、土方さんと一緒にいるところってことかな？

それなら、見られてまずいなんて思う人はいないけど……



「総司」

「えっ」


えっ、ともう一回声が出る。声が出たことに驚いて口を押さえた。

お、沖田さん……？

なんで土方さんの口から沖田さんの名前が出てきたのか分からなくて、土方さんを見つめる。


にやりと笑みを浮かべた土方さんは、あたしの頭を押すようにたたいた。


「好きなんだろ。見りゃ分かる」

「い、いつから……」

「あー、だいぶ前？」


そんな、あたしだって気付いたのは最近なのに。

この人はいったい何者なんだろう。