†私の初恋レシピ†
「ヤヤ!おーい、戻っておいで〜。」



目の前でブンブン振られる手で我にかえった私は、頬っぺたを膨らませながら言った。




「先生ひどいよぉ!授業中ずっと立っとくぐらいなら、小突かれたほうが全然マシだよぉ!!」



「あれは、あんたが悪い。先生、真っ赤になってたじゃん!」



「え?私何か変なコト言ったかなぁ?」



腕を組んで考え込む私を見て、七海チャンが溜め息をつきながら言った。



「あのねヤヤ、あんたは自覚無いみたいだからハッキリ言うけど、あんたホントに可愛いんだからね?そのあんたに上目づかいであんなコト言われたら、その・・・ね、?いくら先生でもアッチのほうに頭がいっちゃうわけよ。分かる?」



なにそれ?わかんないよ!



「わかんない!アッチって、ドッチよ?」



「あぁもう!だから、アッチって言うのは、男の人の夜のお勤めのコト!わかった?」



真っ赤になりながら小声で教えてくれた七海チャンの言葉が、もう一度私の頭の中に響いた。



あ、アッチって・・・ハハハ、アッチね。



「何それぇ?!そんなの私悪くナイじゃん〜///」



「許してあげたら?先生も男だったってコトよ!それより、さっきのであんた結構な人数が釣れちゃったんじゃない?(笑)」



「え〜?!もうヤダよぉ。告白も大変かもしれないけど、告白されて断るほうの身にもなってよぉ〜」



「ァハハハ!モテるって辛いね〜!あ、それより、あんたがニヤけてた理由、早く教えてよ!!」



あ、今ので忘れてた。でも、なんて言ったらいいんだろ?




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