†私の初恋レシピ†
私は取りあえず、昼休みの一部始終を七海チャンに聞かせた。
「えー?!あんた、その人ホントに日南田朱鷺って言ったの?」
「ぅ・・・うん。なんで?」
「なんでって、ヤヤ日南田先輩のコト知らないの??」
「うん・・・って、え??七海チャンは日南田先輩のコト知ってるの?」
「当たり前じゃん!てかこの学校のほとんどの人が知ってるよ!!逆に、こんだけウチと一緒に行動してるあんたが、なんで知らないの?!」
七海チャンは情報が速い。
「なんでかなぁ・・・。」
「もう!何のんきなコト言ってんのよ!それで?ヤヤは自分を助けてくれた日南田先輩を好きになったんでしょ?」
「ぇえ?!そ、そんなわけないじゃん!ただ・・・なんとなく、初めて男の子といて楽しいって思えたなぁって。」
そう言って目を閉じると、お姫様抱っこして運んでくれた時の日南田先輩の必死な顔や、チャイムが鳴ってヤバイヤバイって言いながら笑ってた日南田先輩の笑顔が出てきて、私は自然と笑顔になった。
「だから、それが恋したってことなの!分かる?ヤヤは、日南田先輩のことが好きなの!!現に今、ヤヤすっごい幸せな顔してる。良かったじゃん!やっとの初恋だね!応援するよ!」
そう言って七海チャンはニッと笑った。
「・・・そっかぁ。私が・・・恋かぁ。・・・・そっかぁ!!私、日南田先輩が好きなんだぁ・・・////」
自分で口にして、恥ずかしくなってきた私の顔はきっと真っ赤になってると思う。
「ヤヤ可愛い〜!!この初恋、もしかしたら、もしかしちゃうカモ!なんか私も嬉しくなって来た〜!」
そう言って、七海チャンは抱きついてきた。そんな七海チャンの気持ちがたっくさん伝わってきて、私もギュッと抱きついた。