†私の初恋レシピ†
〜出会い〜
「・・・・なぁ、もうよくね?あんまり凝視されても困るんだけど・・・てか、照れる。」
「え?」
初めて聞いた声に、私は現実に引き戻された。
「え?じゃなくて、君さ、今俺とぶつかったじゃん。だから大丈夫か?って聞いてんのに、いきなり見上げて来たと思ったら、そのまま固まるし。よぉ見たら涙目だし」
「あ〜・・・」
と思い出したら急に顔の痛みが込み上げて来て、私の渇きかけてた涙腺に再びスイッチが入った。
「そういえばなんか顔痛い〜!目がジンジンするよぉ〜!にゃにゃみちゃぁぁん!」
「え、ちょッ!いきなりかよ?!」
普段あまり泣かない私の涙腺は、これみよがしと言わんばかりに、止まる気配は無く、デッカイのも更にテンパりだす。
「〜〜ッ!ああ、もう!!恥ずかしいけど、これしか案が浮かばねぇ!!」
そうデッカイのが叫んだ次の瞬間、ジェットコースターに乗った時の感覚が私を襲った。
「キャッ!」
まさか・・・と思った。
が!私の嫌な勘は当たりやすくって・・・・私は間違いなく、さっき私を吹っ飛ばしたデッカイのに、世に云うお姫様だっこをされてしまっていた。
「ちょ、あのッ!!浮いてるんですけどぉぉぉ?!」
「当たり前だ!俺が持って走ってるんだからなぁぁぁ!!!」
恥ずかし過ぎて、私達は自然と大声で会話していた。