†私の初恋レシピ†
保健室を出て、私とデッカイのは静かに歩きだした。




「・・・あの!」



わざわざ抱えてココまで来てくれたんだし、やっぱお礼言ったほうがいいよね?



そう思った私は、途中で止まってデッカイのに話し掛けた。



「ん?なに?」



「あの、さっきは有り難うございました。あと、ぶつかったのも私が走ってたからなんです。スイマセンでした!」



デッカイのにバッと頭を下げると、



「あ〜・・いや、別にいいよ。ほら、俺バカみたいに背あるからさ、びくともしなかったし。てか逆に、この背が怖がらせちまったみたいだな。俺こそごめんな。」



頭の後ろを摩りながら、デッカイのが謝った。



「あ、あなたが悪いんじゃ無いですよ!あの・・・ほら、私ってこんな背だから、大体の人が私よりデッカイんです。ただチョット、今まで私が見たことの無い高さだったからビックリしちゃって・・・!!ゴメンナサイ。」




私はもう一度、ペコッと頭を下げた。



すると、デッカイのはフッと笑顔になって、こう言った。




「俺、二年の日南田 朱鷺(ヒナタ トキ)って言うんだけど。君は?」



「あ、私は佐藤です。」




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