俺が好きって認めれば?【完】
胸のギュッとする締め付けを覚え、上手く言葉の出ない私は、ただ首を縦に振ることしか出来なかった。





「おーい2人ともー!いつまでイチャイチャしてんだよ!」





「え!?イチャイチャ!?」





そしてようやく、遊君の声で我に戻る。





わっ、私今…何考えてたのっ!?


無意識のうちに恭哉君のことを…。





「うるせーよ遊。恵那が俺のそばを離れないんだよ」


「はっ、はあ!?なに勝手なこと言ってるの!」


「あれ?違った?」





この男はっ…!





私の葛藤のことなど知らず、恭哉君はとぼけたような表情を浮かべる。





また私のことからかってるんだっ!


誰のせいで、私が思い悩んでると思ってるのよっ!





未だドキドキとする心臓の声を感じながら、私は足早に席へと戻った。
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