俺が好きって認めれば?【完】
恭哉君のこと好きでもないのに、なんで私からそんなことしなくちゃいけないのよっ!




「しないの?」


「するわけないじゃんっばかっ!」





顔を真っ赤にさせ、焦った表情を浮かべる。





そんな私を見て、恭哉君はクスリと笑う。





「俺のこと好きなくせに」


「はっ!?好きな訳ないでしょ…!」


「ふっ、ほんと嘘つくの下手だな」





なっ、なによそれ…!


自意識過剰なんじゃないの…!?





私は…恭哉君なんて大嫌いなのに…


本当にムカつくのに…


全然好きじゃないのに…。





なのに、どうしてこんなに胸がドキドキするの…?





「もうっ、私先帰るから!」





そう言って私は恭哉君に背を向け、保健室のドアに手をかけた。
< 178 / 384 >

この作品をシェア

pagetop