俺が好きって認めれば?【完】
「お前さ」


「ん?」





その声はどこか呆れているように聞こえた。





「正真正銘のバカだな」


「…えっ!?」





バッ、バカ…!?


いきなり、なんでそんなこと言われてるのっ!?





電話越しでも聞こえるくらいの大きなため息を零す恭哉君。





「俺の体調の心配するより、自分のこと気にしろよ」


「そうかもしれないけど…恭哉君も雨で濡れてたし、私のせいで風邪ひいてたら申し訳ないと思って」


「…恵那は熱下がったのかよ」


「うんっ、寝てたらだいぶ良くなったよ!」





電話をしている内に最初の緊張感はどこへやら。





いつも通り、普通に話すことができホッとした。
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