俺が好きって認めれば?【完】
「…なんだよ」





「恵那ちゃんは美冬にとって大切な親友だ。だから美冬の親友の恵那ちゃんを傷つけるようなことだけは、絶対にすんなよ?」





そう言う遊の表情はいつになく真剣なものだった。





なんで遊がそこまで言うのか分からなかったが、俺はジッと遊を見つめ言った。





「ああ、分かってる」





俺だって、恵那の傷ついた顔は見たくないし。


…なんとなく。





「なら、よし♪」





遊はうざったい笑顔を浮かべると、デザートのケーキを頬張った。





やれやれと呆れた表情でそれを見ていると、俺の携帯が鳴った。





「あっ、もしもし恭哉?今なにしてるっ?」





電話の相手は中学の時の女の先輩だった。
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