俺が好きって認めれば?【完】
そういえば恭哉君と会うのって、あの夏祭り以来だよね。





「…夏祭り、か」





…あの日のことは、ずっと胸の中に閉まっている。





今でも鮮明に思い出せる、恭哉君の温もり。


それに、感触や声や匂い。





思い出すたびに胸がドキドキする。





早く、早く…恭哉君の気持ちが知りたい。





焦る気持ちが日を重ねるごとに増していく。


どんどん我が儘になって、欲張りになってしまう。





私は…恭哉君に何を望んでいるのかな。





…って、だめだめ!


今はそんなことを考えてる場合じゃないでしょ!





とりあえず、ちゃんと課題やってるか確認してさっさと帰ろっと。





そして教室までたどり着き、深呼吸をすると、ゆっくりドアを開けた。





「恭哉君…?」


「…」
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