俺が好きって認めれば?【完】
「恭哉君なんて…恭哉君、なんて」





ダメっ…これ以上は…!


これ以上、言っちゃ、ダメなのにっ…!





「大嫌い…」





ポツリと零れ落ちる思ってもない言葉。





嫌いじゃない、嫌いなわけない。


…それなのに、どうして…どうして。





すると恭哉君は、フッと鼻で笑うと口を開いた。





「あっそ。別に恵那に嫌われようがどう思われようが、俺には関係ないことだから」





恭哉君の冷たい言葉が私の胸を抉る。





…そうだよね。





初めから分かってたことじゃん。





恭哉君がこういう人だって。


私は一体何を恭哉君に求めてたんだろう…。
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