俺が好きって認めれば?【完】
「恵那先輩ってほんと可哀想だなー。俺に騙されて、佐伯恭哉にも遊ばれて。ほんと哀れですよねー」





隼人君は大きな声で、隣に居た友達と楽しそうに笑い声をあげる。





気にしたら負けなんだから。


適当に言わせておけばいいんだもん。





このまま立ち去ろうとしたが、恭哉君がピタリと足を止めたのだった。





「恭哉君?」





恭哉君は振り返り、未だ笑ってる隼人君の方へ向く。





「あ?なんか用っすか?」





「可哀想なのはお前のほうだろ」





えっ、恭哉君!?





「お前の彼女が勝手に俺に惚れただけなくせして、俺に取られたとか言ってんじゃねーよ。お前がそいつを引き留めるだけの力がなかっただけじゃないのかよ。彼女を取り戻す努力もしないで、俺に八つ当たりしてんじゃねーよ」
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