俺が好きって認めれば?【完】
もう気づいちゃったんだもん。


…知っちゃったんだもん。





この気持ちの正体を。





恭哉君にとって特別な存在になりたい。


誰よりも恭哉君の近くにいたい。





こんな気持ち、気づくつもりなかったのにな。





もうっ…恭哉君のばかっあほっ!


私が気持ちに気づいちゃったのは、恭哉君のせいなんだからね。


責任とってよ…っ。





…ねえ、恭哉君にとって私はどんな存在?





やっぱりただの暇つぶしなのかな?





…この気持ち、伝えちゃっていいのかな。


これ以上隠せる自信ないし…それなら自分の口で伝えたい。





…でもきっと恭哉君のことだから、もう私の気持ちに気づいてるのかも。





気づいてて知らないフリしてるのかな。





…分かんない、分かんないよ。


それも恭哉君なりの優しさなの?





頭の中で色んなことを考えすぎて、グチャグチャになった私の口から零れたのは、紛れもない本音の言葉だった。





「…あーあ…好きって言いたいだけなのに」
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