Silver Night-シルバーナイト-



「パンケーキすごい人気なんだね…」




よっぽど美味しいパンケーキなのだろうか…でも文化祭の出し物って、そんなにクオリティー高いような気はしないんだけど…




「それが人気なんじゃねェ、梓と悠真がいるからだろ」



そう琉聖に言われ、いやに納得したのは…先程からその現象は琉聖も同じだから。




彼といるだけで集められたような大量の視線を浴び、そして好奇の目で見られる。




聞こえはしないものの、何かコソコソと言われているのも分かってた。それが私への良い言葉じゃないって事も。




彼らといるということは、そういう事。



シルバーナイトに関わるとは、こういう事なんだと。




いつもご飯屋さんなんかに行く時も、多少の人目はあったものの…ここまで感じたのは初めてだった。




それは昼間だからなのか、それとも同年代の男女がたくさん集まる場所だから余計に目立ってしまっているのか……




たくさんの視線は感じるものの、琉聖と佑衣が歩く道だけは、まるで波が引いたみたいに一直線の歩道が出来ている。




こんなに混んでいるはずなのに、そう感じなかったのはこの二人のおかげだったんだと今気が付いた。




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