Silver Night-シルバーナイト-
お出かけ
その後は結局夕方まで梓の家で五人でゆっくりしていたんだけれど、四時ごろを過ぎた時「つまんない〜何処か行こうよ」という佑衣の言葉で駅前へ行く事になった。
「莉愛!どこ行く?」
楽しげに私の横を歩く佑衣は、楽しそうに笑顔を見せながら私の顔を覗き込む。
よくよく考えたら、こうして五人で出かけるのはもしかしたら初めてかもしれない。
いつもは、ただ倉庫の近場にご飯を食べに出かけたり。何処かへ行くとしても誰かしらいない事が多かった。
だから五人で並んで歩くのは、やけに新鮮で嬉しい気持ちになる。
「何か甘いもの食べたくない?」
「もうすぐ夜ご飯なのに?」
「あーそっか!じゃあアイスで我慢しとく!!」
甘いものに目がない佑衣は、今日も甘いものを摂取したいらしく駅前にズラリと並ぶお店をキョロキョロと見渡している。
「アイスならありなの?」
「うん、だって溶けたら水と変わらないでしょ」
なんとも言い難い理由だけれど、後ろにいる悠真へと振り返り良いのかと目で合図すると「まぁほどほどにね」と呆れたような笑顔で返された。
「佑衣、じゃあ二人で1つにしよう?」
「うんいいよ!二人で1つにする」
「お前ら太るぞ」
佑衣とは反対隣にいた琉聖も悠真同様呆れたような視線を私達二人にぶつけてくるけれど、佑衣はそんなの気にした様子もなく無視状態。