Silver Night-シルバーナイト-




だってそれに、


安心してるのも

癒されてるのも



…………それは私の方だ。




私の方が、梓のおかげで安心できてるしずっと癒されてる。



だから、梓からそんな言葉をもらえた事が嬉しくて、嬉しすぎて



思わず少しだけ泣きそうになった。




「梓 前に私に聞いたよね。お前の逃げ道はどこだって」



梓は一瞬キョトンとして見せたけれど、それもすぐ元の顔付きに戻って再び私を見つめる。




「あの時私は分からないって答えたけど、今ならわかる」




あの日始めて梓の家に行った日、彼は切なげな顔で私に質問してきた。




「私の逃げ道は今、こうして皆んなといること。梓と一緒にいられること」




「……」




「それが私にとっての、唯一安心できる逃げ道なんだと思う」




梓にさっきの言葉を言われて分かった。


私にとっての皆んなは、こんなにも大切で安心できる存在なんだ。



辛いことがあっても、皆んながいるから…梓がいるから頑張れる。




心の支えであり、それが逃げ道なんだ。




< 189 / 365 >

この作品をシェア

pagetop