Silver Night-シルバーナイト-
「痛てェな!コラ!!」
いきなり開いた扉の中に向かって琉聖がそう叫ぶと、中から出てきたのは何故か少しだけ目を潤ませた佑衣の姿。
「莉愛ー!!ごめんねー!僕達が暗い話するから莉愛に気を使わせちゃったよね」
私の前にいた琉聖を素早く突き飛ばし、そのままの勢いで私へと抱きつくと潤ませた瞳で私を見つめた。
「というかね、全然莉愛は気にしなくて大丈夫だからね!莉愛が部屋に居ないとつまんないよ!」
抱きついていた身体を離し、私の両手をギュッと握りしめると、首をかるく傾げながらニッコリと可愛いらしく微笑む佑衣。
うん、可愛いすぎる。
そこら辺にいる女子達の数百倍は絶対可愛い
「莉愛ちゃん、ごめんね。部屋戻ろう」
そして佑衣の後ろから顔を覗かせた悠真も優しげに微笑むと、私の方へと手招きをした。