Silver Night-シルバーナイト-
みんなの事を誇らしげに優しい顔付きで話す梓は、本当にシルバーナイトの事が好きなんだと思う。
私もそうだ。
シルバーナイトの皆んなが好きだ。
琉聖や悠真や佑衣が好きだ。
そして…………
梓が好きだ。
何故、さっき梓がいきなりこんな行動を取ったのか……
私をここに連れて来たのか。
それは聞いてはいけないような気がして……
私はゆっくりと後ろへと振り返ると、梓の胸へと顔を埋めた。
抱きしめられる温もりも、香りも、全てが愛おしくて仕方ない。
いつのまに想いはこんなにも大きくなっていたんだろう。
ずっと梓のそばに居たい。そう願えば願うほど…
胸が苦しくなった。
好きだと伝えたくなった……
欲張りになっていく。