Silver Night-シルバーナイト-
「……あの…」
どうしたら良いのか分からず、目をそらすようにして梓から少しだけ離れていく。
だけど彼はそれを許してはくれなくて……
掴まれた手を強く握りしめた。
「本当か」
「…………」
「今の」
「…………」
ドクンドクンと破裂しそうなほど心臓がうるさい。
どうしよう……どうしたら良いの……
そうだと言ってしまえばいいの……?
それとも違うと誤魔化す……?
「なぁ、答えて」
それはどこか甘く、そして切なく……
梓が目を細めて私に聞いた。