Silver Night-シルバーナイト-
その声は寝起きだからかいつもよりも低くどこか色っぽくて、眠たそうに私を見上げている。
「さっき…」
「何だよ、起こせよ」
そんな琉聖はまだ悠真とひなのさんに気が付いて居ないのか、かったるそうにゆっくりと立ち上がった。
「あー首痛くなった。つーか莉愛 顔ヤバイぞ」
「え…顔?」
「めっちゃ不細工」
めっちゃ不細工。めっちゃって…そんなにヤバイんだ。ヤバイような気はしてたけど、そこまでなんだ。
「ほら、ここ。すげー腫れてる」
私の瞼をそっと琉聖が触ろうとした時
「琉聖!女の子に不細工とか失礼だよ!!」
部屋に大きく響き渡った声。それに反応した琉聖が、私に触れようとしていた手をゆっくりと元に戻していく。
「あ?何でお前らいんの」
やっと悠真とひなのさんに気がついたらしい琉聖が、かったるそうにそちらへと顔を向けた。