Silver Night-シルバーナイト-
「やめて!!」
サイドにいた二人の男に両腕を掴まれ、身動きが取れなくなって怖さのあまり冷や汗が背中をつたった。
私が腕を振り払った所で、拘束されている両腕が自由になるはずもなく…掴まれた場所がジワリと熱を持つ。
「おとなしくしろ!!」
左側にいた男に耳元で叫ばれ、まるでキーンと耳鳴りのように耳に痛みが走るりとてつもない恐怖がわたしを襲う
「暴れるなよ、今ここでヤられたくないだろ」
私の真正面にいる男は、やはり影のある表情でニヒルに笑うと「見れば見るほど、良い女だ」と言って私に顔を近づけるようにして気持ち悪く笑った。
怖い…
どこを見ているのか分からないうつろな目、気持ち悪くこびりつくような声
まるで全身が拒否するかのように、頭からつま先まで鳥肌が立つ。
「莉愛ちゃん」
そう言って男に左頬をなぞられるように触られた時だった。
私の中で何かが弾けたかのように、拘束のされていない右足が大きく揺れ上がり…そして男の急所めがけ大きく振り落とされた。