Silver Night-シルバーナイト-


何故この人が私にこんな話をしてくるのか…全く真意が読めない。



「昔は俺達3人仲が良かった。それが変わったのは中学に上がってからだ。朱音が梓を好きになって、そこから全てが狂った」



「……狂った?」




「朱音は酷く梓に執着していった。まぁ義理とはいえ家族の俺ですら引くくらいに。だけどまぁ梓はあの通り女一人に振り回されるようなタイプじゃないからな、朱音はいつも不満そうだったよ」



「………」




「梓がシルバーナイトに入ってからはその執着もさらに強くなっていった。何でかわかるか?」




分からない。分かるはずがない。


私はどんなに梓にが好きでも…きっと酷く執着するなんていう選択をしないからだ。




「梓にとって大切なモノが出来たからだ。シルバーナイトっていう大切なチームが。今まで何にも興味を示さなかったアイツが、シルバーナイトには違った。朱音はそれが許せなかったんだ」



「…なに、それ…」



「自分はどんなに頑張っても梓にとって特別な存在になれなかったのに、シルバーナイトを大切にしてる事が許せなかったんだろ」







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