Silver Night-シルバーナイト-
こんな生活がいつまで続くんだろうが……
一年後か、十年後か…それとも一生なのか。
時々、分からなくなる…私は何のために毎日過ごしているのか。
生きる事に意味を持って生活している人なんてごく一部なのかもしれない。
それでも皆んなはいつしかやりたい事を見つけて…それに向かって生きて行く事が出来る。
でも私はどうだろうか。
夢だってない、夢を持つ事も許されない。
ただ、言われるがままに生きて…そして必要な時のストックとして過ごして行くだけ。
時々、こんな自分を無性に消してしまいたくなる…
雨のザァーザァーと道路に叩きつけられる音。
濡れて頬に張り付く髪が鬱陶しくて…それをそっと耳にかける。
雨のせいか、水が道路に反射して普段よりも明るくテールランプが光るのが視界のスミで映った。
それに気が付いた時には一台のバイクがスッと私の隣に横付けされていて、
「何してんだ」
そっちへと、声のした方へとゆっくり振り返る。
そこにいたのは…梓
黒の学ランを着て、ブルーのバイクに跨った梓がいた。