Silver Night-シルバーナイト-
何が起きているのか……
私に分かるはずなんてなくて…
だけどあの三人の表情を見たらこれがただ事じゃないって事くらいわかる。
シルバーナイトのメンバー同士がただ喧嘩をしているなんて可愛い物じゃないってことも。
だけどここで待っているように言われた私には、外の状況も…何が起きているかも知るすべはなくて…
言われた通りソファーで皆んなが帰ってくるのを待つしか無かった。
次第に扉の外からは、男達の叫び声や物が散乱する音なんかが大きく聞こえてくる。
「…皆んな大丈夫かな」
そう小さく呟いてみれば、それは外への雑音で消され消滅していく。
私はゆっくりとソファーから立ちあがると、唯一ある扉の前へと足を進めた。
鉄製のドアノブを触れば、ヒンヤリと冷たい感覚がして…それが次第に私の体温でジワリと暖かく変化していく。
やっぱり外からは、叫び声やら物と物がぶつかり合うような悲惨な音が響いて聞こえる。