困難な初恋
その後は、純と秋葉に順番にシャワーに入ってもらったあと、布団を引いてリビングに二人を寝かせ、眠りについた。

朝は、9時頃には秋葉は準備をして純を起こしており、朝食も食べずに、「ありがとうございました」とお礼をして帰っていった。

連絡先は寝る前にばっちり交換が出来たので、本当に有意義な一晩だった。

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その後の1ヶ月は、たまにメールのやりとり、夕食を食べにいくこともあれば、純と3人でお酒を飲んだり、土曜日に定番の水族館へ出かけたりした。

秋葉は、自分と一緒にいても楽しくないと言ってはいたが、思いやりのある優しい、穏やかな子だと、付き合ってからの嬉しさに変わりはなかった。

むしろ・・・

『今日、ご飯どうですか』とたまに誘ってくれたり、

お酒を飲む時には、どちらかというと笑い上戸になり、

ある時は珍しく秋葉が寝落ちしてしまい、寝顔を見れたり、

水族館では、ペンギンの動きに集中するあまりガラス前から動かなくなる可愛い面も見れたり・・・と、

なんだか・・・順調すぎるくらい順調な日々を送ってしまった。



その為、ふとした瞬間は、すっかり忘れていた。
「ゲーム」のことを。
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