困難な初恋
普段、反応を見せない秋葉が、控えめな声を出すたびに、
責めるようにこっちを見ている目が、
普段とはこう、違った、そういう目になっているのを目にする度に、

もういい、やめて、
という声を無視して、
言葉通り、全身全霊、奉仕してしまった。

最後には秋葉の声は枯れてしまっていて、
ただ、「気持ちいい?」と聞いた俺の声に意識朦朧としながら答えるのを聞いたあとは、頭が真っ白になった。

なんでこんなにかわいいんだ。
自分でも訳が分からなくなった。

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朝。
カーテンから差し込む日で目が覚めると、
横には秋葉の顔があった。
無防備な顔に自然と笑顔になってしまう。

かわいい。
あの宮川さんが。
こんなに無防備に。
しかも。

ペロリと布団をめくると。
そこには昨日のめくるめく跡が。


だめだまた。

そのまま見ているとまた無理をさせそうだったので、
ガバッと布団をかぶせた。

その振動で、秋葉の目がゆっくりと開く。
秋葉ははじめきょとんと、
そのあと俺を認識し優しくほほえみ、
なんと甘えるようにキスをしてきた。


俺を…
殺す気か!!!


その後は、させるつもりのなかった無理をさせ、
その後一緒に入ったシャワーでもまた無理をさせてしまった。

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一緒に住みたい

初めてそう思った。
無理せず話せて、冷静で秋葉らしい意見をくれる。
会社での日々も、秋葉の目を通した話を聞くと、また違って見え、面白いと感じた。

だが。

これ以上踏み込む前に。
どうしても解決しておかないといけないことがある。
自分が初めてしまった、くだらないゲームについて。
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