困難な初恋
施設育ちというだけで、小学校の頃からからかわれたり、距離を置かれたりしてきた純と秋葉だったが、
純は明るく活発なキャラクターで、
まだ、周りとも上手く付き合えてはいたという。
ただ、秋葉は、幼い頃こそ活発だったものの、
小学生へ上がると大人しく、休み時間も静かに図書館で借りた本を読んでいることが多かったそうだ。
同級生に対して明らかに大人び、
からかっても寂しそうな笑みを浮かべるだけの秋葉に振り向いてほしいのは、女子も男子も同じだった。
女子からは、無視される(これは意味が無さ過ぎてすぐに収まったらしい)、モノを隠されるなど、いじめの定番のようなことをされ、
小学校の頃は遠目に見ていた男子も、
中学生になると、違うアプローチで秋葉に近付いた。
はじめは告白ゲーム。
もちろん、闇雲に告白する奴らは誰もOKはもらえなかったが。
一人、秋葉が唯一心を開いていた、同じ施設出身の男の子がおり、
その子からの告白には、「いいよ」と返事をした。
彼は、本気で秋葉に気があった。
ただ、自分だけゲームを避けて友人関係が壊れるのを恐れ、いやいや参加したらしい。
喜んで報告をしてきた彼に純は、
秋葉にゲームだと伝えたほうがいい、誰かから伝わる前に、
と説得したが、言ったが、彼は出来なかった。
秋葉の気持ちが離れてしまうのを恐れたのだ。
結局、付き合いを始めた直後に、別の男子が秋葉にその事実を伝えることになる。
秋葉は、悲しそうな顔をして言ったそうだ。
「うそつき」
純は明るく活発なキャラクターで、
まだ、周りとも上手く付き合えてはいたという。
ただ、秋葉は、幼い頃こそ活発だったものの、
小学生へ上がると大人しく、休み時間も静かに図書館で借りた本を読んでいることが多かったそうだ。
同級生に対して明らかに大人び、
からかっても寂しそうな笑みを浮かべるだけの秋葉に振り向いてほしいのは、女子も男子も同じだった。
女子からは、無視される(これは意味が無さ過ぎてすぐに収まったらしい)、モノを隠されるなど、いじめの定番のようなことをされ、
小学校の頃は遠目に見ていた男子も、
中学生になると、違うアプローチで秋葉に近付いた。
はじめは告白ゲーム。
もちろん、闇雲に告白する奴らは誰もOKはもらえなかったが。
一人、秋葉が唯一心を開いていた、同じ施設出身の男の子がおり、
その子からの告白には、「いいよ」と返事をした。
彼は、本気で秋葉に気があった。
ただ、自分だけゲームを避けて友人関係が壊れるのを恐れ、いやいや参加したらしい。
喜んで報告をしてきた彼に純は、
秋葉にゲームだと伝えたほうがいい、誰かから伝わる前に、
と説得したが、言ったが、彼は出来なかった。
秋葉の気持ちが離れてしまうのを恐れたのだ。
結局、付き合いを始めた直後に、別の男子が秋葉にその事実を伝えることになる。
秋葉は、悲しそうな顔をして言ったそうだ。
「うそつき」