困難な初恋
「かっこいいね、晴人くん」

正直な気持ちで話す。
しかもおそらく小学校から一途に秋葉を想っているのだろう。
普通に考えると、何故秋葉は彼を許してあげないのだろうか。

「そうだね。」

それだけ言い、紅茶のカップを片付けに行く。
その横に立ち、顔を覗き込んだ。

「例のゲームの子でしょ」

そうだよ、と秋葉は頷く。

「なんで許してあげないの」

そう聞くと、きょとんと俺の顔を見た。
そして優しい顔をすると、
「とっくに許してる。だから拒否しきれないの。」

またざわりと嫉妬心が湧き上がる。

「寝た?」

もしイエスなら、今すぐ押し倒す。

「失礼。してないよ。付き合ってないし」

ほ、と肩の力を抜く。

じゃぁ、と続ける。

「俺たちは?付き合ってる?」

それに対しては、どうなんだろうね、と逃げられた。

今夜も苦しい修行は続きそうだ。
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