あの駅でもう一度、君を待つ。
目を閉じているけれど、電車が迫って来ていることは分かる。
きっと次に目を開けるのは、お母さんとお父さんに会えるとき。
グイッ。
「こっのーー!」
誰かの声。
ドサッ。
……全くなにが起きているのか、分からなかった。
私はどうやら、仰向けに倒れているみたいだ。
そっと目を開けて下を見ると、私は、誰かを下敷きにしていた。
「え……?」
私の口から、掠れた声が漏れる。
後ろからは、ガタンガタンと大きな音。