ー神様が恋をした人間ー
泣きながら叫ぶように話すわたしに

リマはただ黙って聞いていた

ミサト「わたしなんか!わたしなんか!

誰にも認められない

お願いだから もうわたしを放って?」

涙は止まらない

今まで言えなかった気持ちがドンドン

溢れ出てくる

リマ「…やっぱり貴方をこの世界に連れてきて

正解でしたね

ねぇ ミサト

この世界でやり直そう?

優しい優しい貴方は

ずっとずっと暗闇にいた

そんな貴方なら

この森を任せる事が出来るんです」

優しくミサトを抱きしめる

ミサト「……私を必要としてくれますか?

私を愛してくれますか?

…わ…私を…見て…くれますか…?

そんな人が現れますか…?」

初めて抱きしめられた

優しい暖かい温もりにしがみつき

願うように途切れ途切れに言う

リマ「…大丈夫…

きっと必ずこの森で貴方を

必要として愛してくれる人は見つかりますよ

だから…やり直そう

全てを」

私の心にリマが共鳴したのか

リマも泣いていた

ミサト「…わかった…

私はこの森で私と同じぐらい

或いはそれ以上悲しんで絶望した人を

癒します」

涙を拭い

死んでから初めて微笑んだ

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