ー神様が恋をした人間ー
ティノ「恋…??」

思い浮かんだ言葉が思わず口から出る

ヒナ「??鯉??魚?」

典型的な聞き間違いをし

泉を覗き込んでいる

ティノ「アホ!違うわ!恋だ!恋!」

思わず突っ込んでしまった

ヒナ「恋…?ティノ誰かが好きなの?」

ようやく理解し不思議そうに見てくる

ティノ「いや…まだはっきりわからない」

ヒナを見て愛おしい気持ちが湧き上がるが

無意識に恋 愛は人を変えてしまうから

怖いと思ってしまう

ヒナ「恋っていうのは…

えっと…キャンディーみたいなものですよ」

一つキャンディーを取り出しながら

ヒナ「キャンディーは早く舐めれば舐めるほど

舌に甘みが増してもっともっとってなるけど

すぐ消えてしまう

ゆっくりのんびり食べたら

少しずつ甘みが増して

最後も僅かに甘みが残る

要するに恋は急に早く動いてもだめ

ゆっくりゆっくり恋をした人を見て

行動するのが一番ですよ♪」

えいっとティノの口にキャンディーを押し込む

ティノ「ング…!?甘いな……」

押し込まれたキャンディーから

苺の味がする

ヒナ「恋の味ですよ!!」

ヒナも黄色い飴を食べ始める

ティノ「…レモン味か?」

ヒナ「恋は甘いだけじゃあないんですよー

時に悲しくて泣きたいくらい

悲しい恋だってあるんですよ」

恋には様々な種類がある

まるでキャンディーみたいに

俺にはその言葉がしっくりと来た

俺の恋は…

何味なんだろうな……
< 34 / 41 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop