凛々しく、可憐な許婚
「やっぱり、光浦先生も、鈴木先生もすごいです。伝説と呼ばれるだけありますね」

「精神力が半端ない」

「あの域まで到達するなんて俺には無理」

的前から離れた二人に、生徒達が次々と感嘆の言葉を浴びせた。

「大丈夫。コツコツとやれば、不可能じゃないわ」

顧問のカリスマ性は生徒の忠誠心とヤル気を増強させる。

「先生、練習見てください」

背の高い2年生の男子が、キラキラした目で咲夜の手をとる。

それをヤンワリと制して

「男子は僕が教えるよ」

鈴木が道場の左端に男子生徒を集めた。

道実学園長がそれを見て、出口に向かいながら笑っていた。

「じゃあ、女子はこっちに」

咲夜が女子を集める,,,。

そうして、生徒の心を釘付けにした二人の模擬試合は幕を下ろし、やる気を出した生徒たちへの個別指導へとスライドした。

その日の練習は夕16時まで続いた。
< 20 / 100 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop