凛々しく、可憐な許婚
「このあと、咲夜は何か用事がある?」
「いえ、春休み期間中は部活も土日は休みなんです。それにお祖父様が、4月からは弓道場もカルタ教室も人手が増えたから、時間があるときに手伝ってくれればいいっておっしゃって,,,。あ、そういうこと」
咲夜は、祖父から突然突き放された理由がわかって苦笑した。
「尊くんの公約が達成されたから、私への束縛も必要なくなったんですね」
「俺も、お祖父様から『今後の二人には干渉しない』と宣言されたよ」
二人は顔を見合わせて笑った。
「結婚の許しが出たから、俺の母親も咲夜に会いたいと言っている。俺の父親と咲夜は、昨日だけでなく学園でもしょっちゅう顔を合わせているけど、母親は君に会ったこともないから『自分だけ茅の外』だと腹を立てててね」
「お気持ちはわかります」
昨日までの咲夜は、尊の母親と同じ立場だったのだ。何のことか分からず部外者感が半端なかった。
「結婚式は3ヶ月後と言われたけど、なにせ準備期間が短い。前々から場所は押さえてあるらしいけど、ドレスとか指輪とか招待状とか、俺達が決めなければならないことは山積みだ」
言われてみればそうだ。通常なら時間をかけて準備することを3ヶ月で終わらせようなんて無理がある。
「無理して急がなくてもいいんじゃ,,,」
「嫌だ。俺は明日でもいいくらい。充分待ったんだ」
尊の即答に咲夜は苦笑する。
「尊くんって本当に正直なんだね」
「,,,やっと敬語以外で話してくれた」
尊に言われて気づいた。咲夜は余程打ち解けた相手でないと敬語以外では話せない。
「昨日、雅臣とは普通に話してたから、出し抜かれた気がして悔しかった」
クスクスと咲夜が笑うと嬉しそうに尊も笑った。
「じゃあ、お昼に実家に連れていくと母に連絡しておくよ。その後に君のお母様に挨拶にいこう」
咲夜が頷くと、二人は残りの朝食を食べながら今後の予定を話し合った。
「いえ、春休み期間中は部活も土日は休みなんです。それにお祖父様が、4月からは弓道場もカルタ教室も人手が増えたから、時間があるときに手伝ってくれればいいっておっしゃって,,,。あ、そういうこと」
咲夜は、祖父から突然突き放された理由がわかって苦笑した。
「尊くんの公約が達成されたから、私への束縛も必要なくなったんですね」
「俺も、お祖父様から『今後の二人には干渉しない』と宣言されたよ」
二人は顔を見合わせて笑った。
「結婚の許しが出たから、俺の母親も咲夜に会いたいと言っている。俺の父親と咲夜は、昨日だけでなく学園でもしょっちゅう顔を合わせているけど、母親は君に会ったこともないから『自分だけ茅の外』だと腹を立てててね」
「お気持ちはわかります」
昨日までの咲夜は、尊の母親と同じ立場だったのだ。何のことか分からず部外者感が半端なかった。
「結婚式は3ヶ月後と言われたけど、なにせ準備期間が短い。前々から場所は押さえてあるらしいけど、ドレスとか指輪とか招待状とか、俺達が決めなければならないことは山積みだ」
言われてみればそうだ。通常なら時間をかけて準備することを3ヶ月で終わらせようなんて無理がある。
「無理して急がなくてもいいんじゃ,,,」
「嫌だ。俺は明日でもいいくらい。充分待ったんだ」
尊の即答に咲夜は苦笑する。
「尊くんって本当に正直なんだね」
「,,,やっと敬語以外で話してくれた」
尊に言われて気づいた。咲夜は余程打ち解けた相手でないと敬語以外では話せない。
「昨日、雅臣とは普通に話してたから、出し抜かれた気がして悔しかった」
クスクスと咲夜が笑うと嬉しそうに尊も笑った。
「じゃあ、お昼に実家に連れていくと母に連絡しておくよ。その後に君のお母様に挨拶にいこう」
咲夜が頷くと、二人は残りの朝食を食べながら今後の予定を話し合った。