主任、それは ハンソク です!
主任は本日、来月から始まる旬彩フェアに先駆けて、朝から各店舗めぐり。その後、次のチラシの打ち合わせにサン広告に直行し、夜6時からは例の定例会。
言ってもいいけど、なんか、言いたくない、ような……。
「わからないなら、結構だけど」
そうすっぱりと釘崎主任が言い切ると、すかさず商品チームのリーダーと思しき女子社員が声を荒げた。
「そんなはずないでしょっ!? アナタ、ここのアシスタント業務よね! 上司の動向を把握してないとか、ありえないしっ!」
「ねぇ、別に貴女たち商品課は、今回の事に関係ないでしょ?」
はぁっ!? とリーダーさんがあからさまな敵意をお局様に向けた。
「だって、元々鈴原君は今回、総務課の定例会に来てもらう約束になっているんだもの」
すると、リーダーさんが不適に笑った。
「あーら、それはどうかしらぁ。釘崎主任はご存知ないでしょうけども。実は、うちの清住バイヤーとぉ、鈴原主任ってぇ、古くからのご学友なんですよねー」