主任、それは ハンソク です!
主任が叩くキーボードの音だけが室内に響いている。主任の次の言葉を待っているけど、だんだんいたたまれない気持ちになってくる。
その時。モニタから主任が顔を上げた。
「もし、俺宛てで連絡が入ったら、会議室の内線鳴らしてくれ。たぶん、梶山ってのから連絡が来るはずだから」
カジヤマ、の一言に心臓がドクンと鳴った。
私はぎこちなく頷くと、そのまま自分の席に駆け込んだ。
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