いつかまた…



バスに乗って
10分ほど経った頃だろうか…

わたしは窓の外を
見ながらウトウトしてた。



一瞬、頭が窓ガラスに
コツンとぶつかったと同時に、わたしの意識が戻ったその時…



窓の外に写った景色が
あまりにも衝撃的すぎて、わたしの頭の中は
真っ白になった。












わたしが目にしたものは、



タクミ。



タクミなんだけど

わたしの知らない
別の人…




タクミは3歳くらいの
男の子を抱いていて…

その隣には
綺麗な女の姿…


見るからに
仲良しな家族の風景。





「リノ??」


「ねぇリノ?」


睦美の呼び声で
ハッとしたわたし。



「次で降りるよ!」


「う、うん。」


わたしは睦美に連れられながら家まで無事に
帰れた。



「ムーちゃんありがとね」


「またメールでもして。」


家の前で睦美と別れた後、
わたしはその場から
動くことができなかった。




頭に浮かぶのは

さっき見た
タクミのこと。



頭の中を上手く整理しきれないまま…


わたしは携帯を手にとり、タクミ宛てにメールを作成した。











(タクミのこと大好きだよ。

めちゃくちゃ
大好き。

けど…

わたしは2番目
なんだね…

1番じゃなきゃ嫌)



そのメールを送ろうとした時、

ちょうどタクミからの
メールが届いた。






(今日は仕事長引きそうだから、会えそうにないわ…。

会いたかった?

俺は早くリノに会いたい。

会って、いっぱいキスしたいよぉ)



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