みんなに繋ぐ、全ての想いをここに
「神の言うことは絶対だから」

「・・・・・・あたしは、別に害を為したりなんかしねぇよ!」

突如、美杏は叫んだ

「なら、なんでわざわざあたしたちに偽名を教えたの!」

「それはっ・・・・・・それは」

「知られたくないからでしょ?!素性を」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

言葉に詰まったみたいだ

言い返せなくなって、美杏はギリッと下唇を噛み締めた

「もういい・・・・・・今までありがとな」

そう、別れの言葉を残して

美杏は、この部屋から去った

がちゃんとドアの閉まる音を聞いた瞬間

涙が溢れた

あんな風に、別れたくなかった

あんな風に、言いたくなかった

「千聖っ・・・・・・千聖ぉ」

目に涙をいっぱい貯めて、あたしに目を向ける春

「春・・・・・・あたしだって嫌だよ!でも、あの時・・・・・・名前のことを聞いた時、何も言い返せなかったのは事実。もう、信じれないよ」

「嘘だよ・・・・・・嘘に決まってるよ!美愛がそんなことするはずないもん!」

「それでも・・・・・・っ!あたしたちは突き放したんだよ!あの美愛を!」






















─────もう、後戻りはできないよ






そんな声が、聞こえた気がした













~千聖 side end~
< 116 / 241 >

この作品をシェア

pagetop