みんなに繋ぐ、全ての想いをここに
じゃあ、この伝承が確立したのはいつかは分からねぇけど、とりあえずお母様より前の精霊女王が今の神っつーことか

「で・・・・・・この戦争は後に神々を巻き込み魔法界に混乱を招いた『神精(しんせい)魔法大戦』と言われるようになった、か」

神精って、どう考えても神と精霊くっつけただけだろ

心の中でつっこんで、本を閉じた

つーか、精霊女王の"力"ってなんなんだ?

あたしにも備わってんならわかるけどな・・・・・・

思い当たる力は2つ

まず、魔の者となった───もしくはなり掛けの生物の魔を打ち払う魔法

まあ、これは別に神も天使も出来るから違うか

もうひとつは、全精霊を従えることの出来る力

なんか知らねぇけど・・・・・・俗に言う「威厳のある口調」精霊に呼びかければ従えることのできる、らしい

お母様から聞いたんだ。この力には気をつけてって言われてな

人間が悪用でもするから、滅多に人前では使わねぇ

・・・・・・まあ、人前にでねぇけどな、まず

いや、それはどうでもいい

で、問題は魔法界崩壊の問題だが

この伝承に、どうやら関わりがありそうだな

次の書物を手に取り、開いた

「へぇ・・・・・・」

おもしれぇもの、見つけたな

ぱらぱらとめくり、息を吐いた

この書物、これはかつての魔法界崩壊について描かれている

内容はこうだ

かつての神は、精霊女王の力である「精霊を支配下に置く力」を欲したんだ
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