みんなに繋ぐ、全ての想いをここに
その力をいつか使うため、精霊女王を屋敷に閉じ込めることを義務付けた

ただ、建前それは「精霊女王の安全のため」という名目で

つまり、あたしやお母様、そしてさらに先代の精霊女王は、神の私利私欲のために幽閉されていた・・・・・・ってことだ

だが、ある時事件が起こる

あたしみたく、屋敷から脱出した精霊女王が現れた

その事を知った神は、焦燥からか異常なほど取り乱した

そして、精霊女王が逃げた先────魔法界をも巻き込む大戦、神精魔法大戦へと発展した

まあ、こんなことだな

つまり、今の神もかつての神と同じように怒りを感じ、精霊界への扉を閉じたってわけか

にしても・・・・・・自己中すぎねぇか?

要するに、精霊を自分の支配下に置きたかったわけだろ?

その必要なくね?ってか、そのために精霊女王を幽閉するとか酷くね?

その被害者なんだけど?あたし

とまあ、内心ぶつぶつ愚痴ってるわけだが、あたしはここでラファエルとの通信を図ることにした

周りに誰もいないし、な?

天界との通信は初めてじゃねえし、成功はするだろうけど

まず、魔法大戦について聞くか・・・・・・あいつらなら何か知ってるだろ

その頃に生きてたやつだしな

右手を引き寄せ、目を閉じる

「・・・・・・我が魔力に呼応せよ。天界への扉を開け」

手のひらに軽く魔力を集め、唱える

魔力が手のひらの上───空中に視覚化し、ライトブルーの球体になっていく

淡い光を放ちながら、天界と繋がった

「四大天使の一人であるラファエルよ、姿を我の前に」

ふわっと球体が揺らぎ、透明になった
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