みんなに繋ぐ、全ての想いをここに
目的地を聞いても、「しるか」としか答えてくれないの

だから翔太はこっそり後をつけたんだけど・・・・・・

行ってたのが、図書室

────の、最上階にある、理事長専用部屋

あたしが許可してるから、行く分には構わないんだけど・・・・・・なんで毎晩なんだろうって

3人で話した結果、わからず

もしかしたら、本を読んでるのかなと思ったけど、わざわざ毎晩通う必要なんてある?

定期テストはまだ先。だから特別な用事でもない限り、図書室に行く人は少ない

ただでさえ階段を登らなきゃ行けない理事長専用部屋だもん

「ねぇ~千聖」

「なぁに?」

机に突っ伏してうだる春に聞き返す

「美杏は・・・・・・ほんとに、敵なのかなぁって」

「でも、もしそうだと考えるなら・・・・・・神様があたしたちを騙したってことだよ?そんなことしたら、世界の平等さが失われちゃう」

「そうなんだけどさー」

「それ俺も思ってたんだよな・・・・・・美杏のやつが、本当になにかやるとか、思えねぇんだ」

「翔太までー?」

「なぁ、零はどうおもうんだ?」

近くの席に座り、本を読み耽る零に話題を振った翔太

返事しない・・・・・・そう思ったのに、零は本に視線を落としたまま、答えた

「俺は、あいつは味方だと思う」

「「「え?」」」

意見の変わった零に、驚きの声を上げるあたしたち3人

ちょ、ちょっと待って

「零、占った時は敵だって、言ってなかった?」

「ああ、言ってた。だが、意見が変わったんだよ」
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