みんなに繋ぐ、全ての想いをここに
「ついていくぞ」

「へ?は?」

零から飛び出した一言に、間抜けな声を出すあたし

すぐ横にいた春から「ん?」みたいな顔をされた

いやいや、そんな顔しないで春

「えと、なんで?」

「いいからいくぞ」

あたしの返事も聞かず、零はあたしの腕を掴んで莉央先生の向かった方へ進む

ちょ、ちょっと?!

本人の了承もなしにやります?

ってか、ここで待っとけって言われた直後でしょ?

この人には罪悪感っていうものがないの?!

あたしが心の中で絶叫している間にも、零はどんどん突き進み

そしてついたのは、先生たちが集まっている校舎の影

「で、この地震は一体・・・・・・?」

「わかりませんな。なんでも、公式発表がないもんで」

「では、また別の原因があると?」

「そう考えてもいいかもしれませんね」

話してる

あたしたちは、先生達から見えないところに陣取る

「どうやら、神様のご機嫌が関わっているようで・・・・・・」

「なんですって?莉央先生、それは本当ですか?」

「はいっ。水鏡によれば」

普段の子供っぽい口調から一転して、大人の口調になる莉央先生に驚きつつも、耳を傾けた

神様のご機嫌かぁ・・・・・・

「もしかしたら近々、神精魔法大戦のような戦いが起こる可能性も・・・・・・」

「そ、それは重大事項ですぞ!」

「そんなことが起きたら、世界が滅びてしまいますよ?」

「ええ、その通りです。伝承によれば、精霊女王や四大天使の方々が戦いを終焉と導いたことになっていますが」

「最悪、彼らに頼る他あるまい」
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