みんなに繋ぐ、全ての想いをここに
いつ呪文が授けられるのか・・・・・・期待を胸に、見つめ続ける

でも、光るだけで、何も変化は起こらない

「は、なんでだ・・・・・・これで手順はいいはず」

「どうなってるの?千聖」

「わかんない、でも、まだ認められてないってことなんじゃ・・・・・・」

なかなか降りてこない呪文に、不安がふくれあがる

どうしよう

もしこれで失敗してしまったら・・・・・・そう、思った時

聞き慣れた、それでいてずっと聞いていなかった────あたしたちが、大好きな人の声が聞こえた

「馬鹿かお前らは。なんで四属性を付与しねえんだよ」

「「「「「え・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」」

棘のある・・・・・・それでいて優しげな口調

声のする方を見てみれば─────そこには

プラチナブロンドの髪をもち、真っ白で、何にも染まらないような肌

一つ一つが整った顔のパーツは、美少女という他になく

少しだけ不機嫌そうな顔は、彼女のいつもの顔

でも、その顔の裏には、人に対しての優しさを持ち合わせてる

素直になれない、可愛い女の子

「美杏・・・・・・?!」

「えっ、ちょっ、なんでここに?!」

「いや、つーか四属性付与ってなに?!」

「み、美杏ちゃん?理事長からある程度の事情聞いてたけど、ここにいたの?!」

あ、莉央先生、お祖母様から聞いてたんだ?

って、それどうでもいい!

「なんで、ここに・・・・・・」

「理事長からここにいろって言われてな。まあ世話になってたわけだが・・・・・・」

最上階へと続く、部屋の奥に設けられた階段の5段目くらいに立ち、光の放つ魔方陣に目をやる
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